Refeeding症候群の機序

Refeeding症候群の機序

NICE guideline 2017

Refeeding症候群ハイリスク患者

以下の1つ以上が該当 以下の2つ以上が該当
BMI BMI<16 kg/m2 BMI<18.5 kg/m2
体重減少 直近3-6か月で
15%以上の減少 直近3-6か月で
10%以上の減少
経口摂取 10日間
ほぼ食事摂取なし 5日間
ほぼ食事摂取なし
その他 治療前の
低K、低P、低Mg血症 アルコール乱用歴
インスリン、化学療法、
制酸剤、利尿剤の使用

Refeeding症候群の予防的対応

4-7日目までのエネルギー投与 最大10 kcal/kg/日  *BMI<14 or 15日以上食べていない→最大5 kcal/kg/日

栄養療法開始前~開始後10日間まで チアミン 200-300 mg/日(経口or静注) マルチビタミン、ミネラル(経口or静注) カリウム 2-4 mmol/kg/日(経口or静注) リン 0.3-0.6 mmol/kg/日(経口or静注) マグネシウム 0.2 mmol/kg/日(静注)[or 0.4 mmol/kg/日(経口)] ★高値でなければ検査値が低下していなくても投与する‼

<aside> 💡 当院採用薬 チアミン:アリナミンF注(100 mg/20 ml)、チアミンジスルフィド錠(10 mg/錠) マルチビタミン:ビタメジン、マルタミン ミネラル:エレメンミック カリウム:KCL注20mEqキット(20 mEql/20 ml)、アスパラカリウム錠(1.8mEq/錠)、グルコン酸K細粒(4.0mEq/g) リン:リン酸Na補充液(310 mg/20 ml)、ホスリボン(100 mg/1包) マグネシウム:硫酸Mg補正液(20 mEq/20 ml)

mmol ⇔ mg ⇔ mEq 計算 カリウム 1 mmol ⇔ 3.9 mg リン 1 mmol ⇔ 3 mg マグネシウム 1 mmol ⇔ 2.4 mg

</aside>

電解質異常への対応

電解質異常の対応は薬剤師作成の上記ページもご利用ください。

NICE guidelime 2017

NICE guidelime 2017

興味があれば英国NICEと米国ASPENを比較してみてください。

興味があれば英国NICEと米国ASPENを比較してみてください。

<aside> 📙 参考 MARSIPAN NICE guidelineでは、極度の低栄養状態の対応に対し、英国精神医学会が出版しているMARSIPAN 2023を参照するようリンクが設けられました。MARSIPAN(Management of Really Sick Patients with Anorexia Nervosa) は、内科医がRefeeding症候群を恐れるあまり、低栄養で内科病棟に入院後、underfeeding 状態で死亡した例の検討を経て作成されました。Refeeding とunderfeeding両者への注意が書かれています。

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college-report-cr233-medical-emergencies-in-eating-disorders-(meed)-guidance.pdf