病態別お勧めする経腸栄養剤・ONS

急性期(集中治療) 高タンパク:ペプタメンAF、ハイネックスリニュート(サンプル試用) ▢褥瘡・難治創 Arg:アバンド、アルジネードゼリー ▢ビタミン:ブイクレス 、ビタミンサポートゼリー ▢エネルギー補充→カロリー不足へ

エネルギー不足

▢摂食不良 摂食意欲低下の原因精査(電解質異常、薬剤の影響など)、食事内容の工夫、少量高エネルギーのONS追加(アイソカル100、ハイカロリーゼリー)、粥にMCTオイル(マクトンオイル)やプロテインパウダーを添加、ご飯ソースの利用 ▢投与カロリー不足 経鼻経腸栄養の勧め(できれば細いチューブで)、効果的なPPN、TPN(PICCの利用) ▢水分制限ありのかた 脂肪乳剤の利用、液体よりはゼリーやプリン、MCTオイルを利用

下痢

▢原因検索の提案CDを含む腸炎:治療薬(整腸剤、CD腸炎治療薬)+食物繊維(ファイン、アイソカルファイブケア(サンプル試用)、ビタミンサポートゼリー)、乳酸菌(ブイクレスBio) ▢低アルブミン血症などの腸管浮腫:吸収期待し消化態(ペプタメンシリーズ)、成分栄養(エレンタール) ▢脂肪吸収不良 脂肪を含まない成分栄養(エレンタール) ▢栄養剤の投与速度を下げる。 ▢胃内通過時間をゆっくりにする。 半固形製剤の利用(ハイネゼリー、ラコール半固形)

逆流・嘔吐

▢胃内停滞対策 ・頭位 ・排泄が早い栄養剤 ホエイペプチド含有(ペプタメンシリーズ)、脂肪を含まない成分栄養(エレンタール) ・水先投与、高濃度栄養剤の利用 胃内容量が少なくなることを期待する。 ・幽門後空腸栄養 ・胃蠕動促進(メトクロプラミド、六君子湯、エリスロマイシン) ▢ガストログラフィン注入による蠕動状況の確認

リハに関して

▢リハビリ中の経腸栄養を回避するために ・水先投与、濃い栄養剤で量の減量 ・間歇投与で1回量多ければ半固形で逆流防止 ▢カロリーアップ、筋肉に良いONS BCAA含有(リハたいむゼリー、アバンド)

流動食に関して

流動食は液体(さらさら)です。おもゆ、みそスープ、塩やねりうめ、ジュースが付きます。 誤嚥リスクがある患者さんに「術後、流動食からスタート」は危険です。その場合は、嚥下調整食(当院では訓練食)の利用をお願いします。