**「サルコペニアを伴う保存期CKD患者の栄養療法において症例に応じたたんぱく質摂取制限の緩和は必要である」**と記載されています。日本腎臓学会では、「サルコペニア・フレイルを合併した保存期CKDの食事療法の提言」の中で以下の表を示しています。
サルコペニア・フレイルを合併した保存期CKDの食事療法の提言.pdf
塩分|保存期CKD患者、血液透析患者では、食塩6 g/日未満が目標となっていますが、高齢者は食塩制限が脱水や摂食量全体の低下で低栄養を招く可能性があるため、対象に応じて無理のない目標を定めるべきと述べられています。 カリウム|**高カリウム血症を呈する場合に制限します。たんぱく質の制限がカリウム制限になるそうです。血清カリウム4.0-5.4 mEq/Lの範囲で調節します。 リン|高リン血症を呈する場合に制限します。**リン制限は、加工食品(食品添加物)を制限、生物学的に利用化可能なリンの量が少ない自然食品を選ぶことが勧められます。
標準組成の経腸栄養剤やアミノ酸輸液製剤を使用して構わず、腎不全用製剤を一律にルーチンで使用することは勧めないとされています。腎不全用製剤の特徴は、ナトリウム、カリウム、リンを制限し、たんぱく質含有量が標準組成と同程度のものから抑えられているもの、水分を制限し高濃度としたものがあります。体液過剰負荷や電解質異常があれば、必要に応じて使用を検討すべきとされています。
CGA分類
KDIGO診療ガイドラインによるAKI診断基準と病期分類(急性腎障害(AKI)診療ガイドライン2016から引用)